更年期は、ホルモンバランスの変化によって自律神経が乱れやすくなる時期です。これにより、イライラや不眠、体のだるさなどさまざまな不調が現れることがあります。
この記事では、そんな更年期に起こる、自律神経の乱れを整える効果があるツボをご紹介いたします。
目次
自律神経を整えるツボ
百会(ひゃくえ)
百会(ひゃくえ)は、頭頂部に位置する重要なツボで、体全体の気の流れを整える効果があります。場所は、左右の耳を結んだラインと顔の中心線が交わる点で、頭のてっぺんにあります。
百会には、自律神経を安定させる働きがあり、更年期特有のイライラや不安、頭痛、不眠などの症状を和らげたい時におすすめのツボです。
軽く押すか、指の腹で円を描くようにマッサージすることで、リラックス効果が期待できます。
神門(しんもん)
神門(しんもん)は、手首にあるツボです。手の平を上に向けた時の手首の横しわ上で、小指側にある腱の親指側のくぼみに位置しています。
神門には、心の平静を保ち、ストレスや不安感を和らげる働きがあり、更年期による情緒不安定や不眠、動悸などの症状を緩和したい時におすすめのツボです。
押す際は、親指で優しくゆっくりと押し、心が落ち着くように深呼吸をしながら押すと、より効果的です。
内関(ないかん)
内関(ないかん)は、手首の内側にあるツボで、心身のバランスを整える効果が期待できます。
場所は、手首の横しわから指3本分肘寄りで、腕の横幅の中央にあります。
このツボは、特に胃腸の不調や吐き気を和らげる効果があることで知られていますが、自律神経の調整にも優れた効果を発揮します。更年期においては、不安感や胸の苦しさ、動悸などの症状を和らげるのに役立ちます。
内関を押す際には、反対側の親指で、深呼吸しながら心地よい力加減でゆっくりと押していきます。1回につき3分程度行うのが効果的です。緊張していてリラックスしたい時に行うと、心が落ち着き、リラックス効果が期待できます。。
三陰交(さんいんこう)
三陰交(さんいんこう)は、女性の健康にとって非常に重要なツボで、足首の内側に位置します。場所は、内くるぶしの最も高い部分から指4本分上の高さで、すねの骨の後ろのくぼみにあります。
このツボは、脾・肝・腎の三つの経絡が交わる場所で、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。特に、更年期の症状である冷えやむくみ、月経不順、情緒不安定といった症状を緩和するのに役立ちます。
三陰交を押す際には、反対側の親指でゆっくりと圧をかけながら、心地よい強さで押し揉むようにします。1回に3分程度、少し痛気持ちいいと感じるくらいの力加減で刺激すると効果的です。
ゆっくりリラックスできる時間に、深呼吸をしながら行うと、より一層の効果が期待できます。
このツボは女性であれば日常的にケアしておきたいツボで、全身の調子を整えるのに大変有用です。
太衝(たいしょう)
太衝(たいしょう)は、足の甲にあるツボで、体全体のエネルギーを調整する効果が期待できます。足の親指と人差し指の骨の付け根のくぼみで、おおよそ足の甲の中央あたりになります。
太衝は肝経という経絡の主要なツボで、肝の気や血の流れを整える働きがあります。このため、更年期におけるイライラや不安、または頭痛や目の疲れなどの症状の改善に非常に効果的と考えられています。
太衝を押す際には、親指の腹を使って、ゆっくりとした圧をかけながらマッサージします。押すときは、少し痛気持ちいいと感じる程度の力加減で圧を加え、1回につき2〜3分程度行うのが効果的です。また、深呼吸をしながら刺激を加えると、リラックス効果が高まり、心身のバランスが整います。
日常的にこのツボのケアを行うことで、エネルギーの流れをスムーズにし、心身の不調を軽減する手助けとなります。
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まとめ
更年期には、ホルモンバランスの変化により自律神経が乱れやすく、その結果としてさまざまな症状が現れることがあります。
ツボを押すなどのケアは体のバランスを整え、リラックスさせる効果があり、更年期の辛い症状を少しでも楽にすることができるのです。
ツボは押すだけでなく、本格的な鍼や灸はさらに効果が期待できるものです。
更年期に起こるさまざまな症状に対する具体的な治療法や鍼灸の施術方法について、もっと詳しくお知りになりたい場合は、ぜひお問合せください。