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妊活の第一歩は不妊検査から

妊娠を望んでいるのに、子供が出来ない…
”私、もしかして、不妊症なのかしら…?” と思ったら、一人で悩まずに、まずはご主人に相談してください。
そして、ご夫婦一緒にできるだけ早く病院に行き、不妊検査を受けいただくことをおすすめいたします。

妊活や不妊の問題は、とかく女性が一人で悩みがちです。
もちろん、妊娠を成立させ、出産するまでの十月十日、お腹の中で赤ちゃんを大切に育てることができるのは ”女性” であるため、どうしても、女性は ”自分の問題” と思いがちです。

かつては、子供ができないと、一方的に ”嫁がいけない” と、離婚させられてしまう時代もありました。
しかし、医学の発展と、”不妊” の問題が社会的に認知されるようになり、女性側に原因がある場合もあれば、男性側に原因がある場合もあることが明らかになりました。
1998年のWHO(世界保健機構)が発表した調査結果では、男性が不妊の原因として関与している割合は、全体の48%という数値が示されています。
このことから、ご夫婦のカラダの状態を正しく知るためには、ご夫婦二人が検査を受けなければ正しい認識ができないのです。

不妊の原因

かつては、妊活をスタートさせて2年間、自然妊娠するかどうかの期間を経て、不妊症であるか診断されていました。
しかし、結婚の時期や、妊活をスタートさせる時期の女性の年齢が上がってきている現代において、2年間という期間はとても貴重ですし、もしかしたら無駄な期間かもしれません。
自然妊娠にこだわるばかりに、妊娠・出産のチャンスを逃さないようにしてほしいと思います。
タイムリミットは意外と早くやってきてしまいます。

特に女性の年齢が35歳を過ぎてしまっていたら、ご夫婦で妊活プランを早期に検討する必要があります。
妊活をスタートさせたら、最短距離を進むために「妊活の第一歩は検査から」と考えて、ゴールに向かってご夫婦一緒に進んでください。
  

基本的な不妊検査

①基礎体温

「基礎体温」とは、病院で受ける検査項目ではなく、自分自身で毎朝体温を測り、体調の変化を観察するものです。
病院で検査を受ける前に、自身で月経の周期を知り、体のコンディションを把握することができます。
基礎体温を記録することにより、排卵の有無、排卵日の予測、月経がいつから始まるか、などが予測することができます。

②超音波検査(エコー検査)

膣内に「プローブ」と呼ばれる超音波を発生させる機器を挿入して行います。
子宮や卵巣の状態を画像に写し出し、目で見て状態を把握するために用いられる検査法です。

③尿検査

尿中のLH(黄体形成ホルモン)濃度を測定し、排卵日を推定する検査です。

④血液検査 ~月経集計にあわせたホルモン検査~

女性の若さ健康美容を支えているのが、卵巣から分泌されるエストロゲンプロゲステロンという女性ホルモンです。
女性ホルモン検査は、血液中の卵巣ホルモンと下垂体の卵巣刺激ホルモンの値を調べることで、卵巣の機能をチェックします。

ホルモン値は、月経周期の中で変動するため、

  • 月経 2~3日目
  • 排卵日頃
  • 黄体中期

時期に応じて血液検査をしてホルモン値を調べます。

具体的には以下の項目について血液検査を行います。

●エストラジオール(エストロゲン)【E2】

”卵胞ホルモン” とも言い、卵胞で産生されるホルモンです。
卵巣機能を直接判断することができるホルモンとで、卵巣機能の評価をします。
LH(黄体形成ホルモンまたは黄体化ホルモン)やFSH(卵胞刺激ホルモン)と同時に検査されることが多く、月経開始3日目~7日目以内の採血で検査されるのが一般的。
低値の場合、卵巣機能低下をしまします。

◆正常値 (pg /ml)

  • 卵胞期:25~195
  • 排卵期:66~411
  • 黄体期:40~261
  • 閉経期:10~40

●ゴナドトロピン【FSH・LH】

ゴナドトロピンは、性腺刺激ホルモンで、LH(黄体形成ホルモンまたは黄体化ホルモン)と、FSH(卵胞刺激ホルモン)があります。

LH(黄体形成ホルモンまたは黄体化ホルモン)は、脳下垂体前葉から分泌される性腺刺激ホルモンで、FSH(卵胞刺激ホルモン)は、脳下垂体前葉から分泌され、卵巣内で未成熟の卵胞の成長を刺激し成熟させる働きがあります。
卵胞の発育促進や排卵を促すというような作用があります。

加齢とともにFSH基礎値が上昇し、妊娠する機能が低下するという報告がされています。

◆FSH(卵胞刺激ホルモン):通常10mlU/ml以下ですが、15~20を越えると卵巣機能が低下している可能性があります。
◆LH(黄体形成ホルモン):通常10mlU/ml以下ですが、10を越えると排卵障害の可能性があります。
◆LH / FSH比 :通常1以下(すなわちLH<FSH)ですが、1以上(すなわちLH≧FSH)の場合には、排卵障害の可能性があります。

●プロゲステロン【P】

黄体ホルモンとも言い、卵巣の黄体から分泌されるホルモンです。
プロゲステロンは、体温上昇させ、子宮内膜を厚くし、妊娠を維持させる働きがあります。
着床を成立させるために充分な量が分泌されているかどうかを確認し、黄体機能の評価をすることができます。

◆正常値(ng/ml)

  • 卵胞期:0.2~1.5
  • 排卵期:0.8~3.0
  • 黄体期:1.7~27.0
  • 閉経期:0.1~0.8

●プロラクチン【PRL】

脳下垂体前葉から分泌され、主に、乳腺の発育と乳汁分泌を刺激するホルモンです。
高値の場合、視床下部の刺激ホルモンを抑制して、排卵障害や黄体機能不全を招きます。
プロラクチン乳汁分泌に関わるホルモンです。
高プロラクチン血症の場合、乳漏症、排卵障害、黄体機能不全、初期流産との関連が疑われます。

◆正常値:3.4~24.1(ng/ml)

●甲状腺刺激ホルモン【TSH】

甲状腺を刺激して、甲状腺ホルモンの分泌を促します。
甲状腺機能異常は不妊症や流産の原因となることがあります。

◆正常値:0.54~4.54(μlU /ml)

※採血の正常値の結果は目安であり、検査法や提供元により若干異なります。

  • その他(クラミジアなどの検査)
    クラミジア感染症は、治療も受けずに放置すると、子宮頚管炎から骨盤炎を起こし、卵管閉鎖や、卵子を子宮に運ぶことができない卵管因子による不妊や、子宮外妊娠の原因となる可能性がある。

⑤卵管造影検査(月経終了後~排卵の前)

造影剤を使って、卵管に癒着や閉塞、水腫等の異常の有無を調べる為に行われます。
もし癒着があった場合でも、この検査をすることで状態が改善されることもあります。

◆検査方法
月経終了後から排卵までの低体温期に行われます。
子宮口より細いカテーテルを使用し、造影剤5~10mlを注入しながら、X線で卵管の通過性を確認します。
不妊症検査の中でも早期に行われるべき、必須の検査とされています。

⑥頚管粘液検査(排卵直前)

排卵近くの時期になると、ホルモンの影響を受けて子宮頸管から分泌液がでます。
これを吸いとって、量や粘調性をみて、排卵が近いことを確認する検査です。

⑦ヒューナーテスト(排卵直前)

性交後の子宮頚管粘液の中にある “精子の状態” を調べる検査です。
検査の24時間以内に性交渉を行ない、子宮頚管から粘液を採取して、顕微鏡で調べます。

⑧精液検査(数日間禁欲後)

男性側に不妊原因がないか、調べる検査で、精液量と精子の数を調べる検査です。
精子の数が多ければ多いほど、妊娠する可能性は高まります。

現在提唱されている値では、
 ◆精液量が最低1.5ml
 ◆精子数がおよそ3千9百万匹以上 とされています。
これより精液量と精子数が少ない場合は、妊娠する可能性が大きく減ると言われています。

不妊検査の結果がでたら

基本的な不妊検査だけでもかなりの項目がありますが、一通りの検査を受けることにより、今現在のご夫婦のカラダの状態がわかります。

検査の結果が

  • 様子を見ていい状態なのか
  • さらに専門検査が必要な状態なのか
  • 不妊治療が必要な状態なのか

まず、医師に確認しましょう。
そして、不妊症であり、不妊の原因が特定出来た場合には、今後どのような不妊治療が必要なのか、金銭的にはどのくらいかかるのか、医師にアドバイスしてもらいましょう。

医師のアドバイスを基に、ご夫婦としてどうするのか

  • 治療は受けない
  • 原因となっている病態への治療のみ受ける
  • 人工授精まで受ける
  • 体外受精や顕微授精を受ける

といったことや、

  • 何回まで、何歳までチャレンジするか
  • 経済的にどの程度までかけられるのか

といった、現実的な問題に対しても、ご夫婦でよくよく相談し、ご夫婦にあったプランを立てることをおすすめいたします。
そうすることで、妊娠・出産への近道や、方向性が見えてくるのではないかと思います。