顎関節症に効くツボ

下関は、顎関節部にあるツボです。
下関という名称は、機関の下方という意味で、上顎骨と下顎骨の連結点下方にあり、ここが下顎骨を動かす機関であることから「下関」という名前がつけられています。

頬骨が弓状になっているところ（頬骨弓）と下顎切痕の間にあるツボですが、簡単にいうと、耳の穴の４センチ程度前方に手を当てて、口の開け閉めをすると、関節が動くところにあります。

下関は、胃経という経絡に所属するツボです。
胃経は足の第２趾から脚の前面部～腹部～胸部～顔面～目という長いネットワークをもつ経絡です。
アゴや顔面部の症状の他に、お腹や脚などの症状にも効果的です。

客主人は、別名「上関」とも言います。
下関と頬骨弓を挟んで上にあり、頬骨弓中央の上際にあるツボです。

客主人は、胆経という経絡に所属していて、この経絡は目尻～側頭部～肩上部～わき～体幹外側～股関節～下肢外側～足第４趾まで、身体の外側を頭から足先まで長いネットワークを持っています。

顎関節症の他、頭痛や肩こりなどの症状に効果が期待できます。

人差し指と中指で押して、円を描くようにマッサージすると効果的です。
もし痛みがある場合には、炎症している可能性があるので、客主人へのマッサージはお休みしてください。

懸顱は、側頭部にあります。
少しややこしいツボの位置になりますが、髪の毛の額角（反り込みがあるような場所）と、もみあげの後縁の上方で、耳尖の高さを結んだライン上の１／２にあります。
簡単に言うと、おおよそですが、眉毛の延長上で髪の毛から１センチ位内に入ったところです。

懸顱という名前は、「懸」は吊り下げること、「顱」は頭、首、頭の上部、頭の骨の意味であることから、（側頭部にあるので）頭に吊るされているような位置にあるツボ、という意味のツボです。

懸顱は、胆経という経絡に所属するツボで、目尻～側頭部～肩上部～わき～体幹外側～股関節～下肢外側～足第４趾まで、身体の外側を頭から足先まで長いネットワークを持っています。

ですから、顎の症状の他に、顎の症状がもとで頭痛、耳の症状、肩こりなどが起きているような時に、胆経のツボがとても有効です。

懸顱は、側頭部痛、めまい、耳鳴りに対して著効があるツボの１つです。
手の人差し指と中指で、押し当ててから、ゆっくり円を描くようにマッサージすると効果的です。

合谷は、手の甲側にあります。
親指と人差し指の間、水かき部分から手首の方に指を滑らせた時、骨がV字になっているところの根元の奥で、やや人差し指側にあります。
合谷の「合」は、二つのことが合わさることの意で、骨と骨や筋と筋とが合わさり、「谷」のようにくぼんだところ、という意味のツボです。

合谷は、大腸経という経絡に所属するツボで、人差し指から上肢、肩を通り鼻の方につながるルートがあります。
ですから、肩や腕に症状がある時に特に効果的と言えます。

肩井は、肩こりの時に、自然と手がいくところにあります。
肩井という名前は、「肩」にあるツボ、「井」は井戸のように深く凹んでいると言う意味で、このツボは肩上部にあり、下には肋骨に囲まれた空間が広がっている、ということから肩井という名称が付けられています。

肩井は、胆経という経絡に所属していて、この経絡は目尻～側頭部～肩上部～わき～体幹外側～股関節～下肢外側～足第４趾まで、身体の外側を頭から足先まで長いネットワークを持っています。